美白ケアだけ頑張っているのに、老けて見える気がする――しわ対策を後回しにしていませんか?

美白ケアやシミ対策には力を入れているのに、なんとなく「老けて見える」気がする――そんな感覚はありませんか?友人や同世代の人と並んだとき、同じくらいシミの量は変わらないはずなのに、なぜか相手の方が若々しく見える、という経験がある方もいるかもしれません。実は、見た目年齢への影響という点では、シミよりも「しわ」の方がはるかに大きいという調査結果があります。

「シミ」と「しわ」、老け見えに効くのはどっち?

2013年に実施されたある調査(30〜50代の女性300名を対象にしたインターネットリサーチ)によると、「シミのない顔」は実年齢より約1歳若く評価されたのに対し、「しわのない顔」は約10歳も若く評価されたと報告されています。もちろんこれは1つの調査結果であり、全ての人に当てはまる絶対的な数字ではありません。それでも、美白・シミ対策に力を入れる方は多い一方で、しわ対策への意識がそれと同じだけ向いているかというと、そうとは限らないのではないでしょうか。

なぜ「しわ」の影響がそれほど大きいのか

シミは肌の色ムラという「平面的な変化」であるのに対し、しわは肌の表面に凹凸や陰影を生み出す「立体的な変化」です。光の当たり方によって影が強調されるため、視覚的なインパクトが大きくなりやすいと考えられています。特に、ほうれい線や目尻・口元まわりのしわは、表情を動かすたびに動く部分でもあるため、写真の一瞬だけでなく、会話中の表情全体の印象にも影響しやすいという指摘もあります。「疲れて見える」「不機嫌そうに見える」と言われやすいのも、シミよりしわが関係している場合が多いかもしれません。特に目尻や眉間、ほうれい線まわりは表情筋の動きが集中する部分であり、繰り返しの動きによって刻まれやすい上に、加齢による土台の弱まりが重なることで、より目立ちやすくなっていきます。

しわを支えているのは、コラーゲン・エラスチンという「タンパク質の土台」

肌のハリや弾力を支えているのは、真皮に存在するコラーゲンやエラスチンといった構造タンパク質です。これらは網目状の構造を作り、肌をピンと支えるクッションのような役割を果たしています。加齢とともにこの構造タンパク質の生成量は減少し、さらに紫外線や糖化(食事中の糖とタンパク質が結びつく反応)によって質そのものも劣化していきます。若い頃はこの構造が密に張り巡らされ、押すと弾力で押し返してくるような肌ですが、加齢とともにこの網目が粗くなり、密度が下がっていきます。土台が弱くなれば、表面は自然とたるみやすく、しわになりやすくなります。つまりしわ対策は、表面的なお手入れだけでなく、土台となるタンパク質を材料からきちんと補えているかという視点も欠かせません。特に無理な食事制限をしている時期は、体は生命維持に直接関わる部分を優先してタンパク質を使うため、肌の材料にまで十分に回らなくなる可能性があります。「ダイエットをすると肌がしぼんだように見える」と感じたことがある方は、こうした事情が関わっているかもしれません。

ネットでよく見かける疑問です:「美白ケアはやめた方がいいの?」

そういうわけではありません。紫外線は、シミの原因である色素沈着だけでなく、真皮のコラーゲン・エラスチンを分解する「光老化」の主要な原因でもあります。皮膚科学の領域では、加齢によるしわの多くが、実は年齢そのものよりも紫外線の蓄積によって引き起こされる「光老化」の影響が大きいとも言われています。つまり紫外線対策は、シミ対策であると同時に、しわ対策の土台を守ることにも直結しています。美白ケアをやめるのではなく、そこにしわ対策(保湿によるハリの底上げや、材料となる栄養を摂ること)を加えていく、という考え方がよさそうです。限られた時間の中でどちらを優先するか迷った場合は、シミ・しわ両方に効く紫外線対策を最優先にし、そのうえでスキンケアと食事の両面からしわ対策を積み増していく、という順番が現実的かもしれません。

今日からできる工夫

・紫外線対策は季節を問わず年間を通して行う(曇りの日や室内でも紫外線は届きます。色素沈着とコラーゲン分解、両方の対策になります)
・保湿を怠らない(乾燥は角質のキメを乱し、小じわを目立たせやすくします)
・肉、魚、卵、大豆製品などのタンパク質源を1種類に偏らせず毎食意識する
・コラーゲンの合成に関わるビタミンCを含む野菜・果物(パプリカ、ブロッコリー、キウイ、柑橘類など)もあわせて摂る
・糖分の摂りすぎに偏らないよう意識する(糖化はタンパク質の劣化に関わるとされています)
・急激な食事制限によるダイエットは、栄養不足によって肌の材料まで不足させる可能性があるため避ける

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まとめ

見た目年齢という観点では、シミよりもしわの方が大きな影響を持つ可能性がある、という調査結果があります。もちろんシミ対策そのものが不要というわけではなく、紫外線対策のようにシミ・しわ両方に効くケアから優先していくのが現実的です。しわはコラーゲン・エラスチンという構造タンパク質の土台が弱くなることで生まれやすくなるため、紫外線対策や保湿といった外側からのケアに加えて、材料となるタンパク質を内側から補うという視点も持っておきたいところです。

出典:アラガン・エステティックス・ビューティー「シミとしわ、老けて見えるのはどっち?」(2013年実施、30〜50代女性300名対象インターネットリサーチ、参考文献:Fink B, Matts PJ. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2008;22(4):493-498.)